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2010年11月30日 (火)

通勤電車で読んでる本33

20101130_01「悼む人」天童 荒太

週刊誌記者・蒔野が北海道で出会った坂築静人(さかつき・しずと)は、新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪している男だった。
人を信じることが出来ない蒔野は、静人の化けの皮を剥(は)ごうと、彼の身辺を調べ始める。
やがて静人は、夫殺しの罪を償い出所したばかりの奈義倖世と出会い、2人は行動を共にする。
その頃、静人の母・巡子は末期癌を患い、静人の妹・美汐は別れた恋人の子供を身籠っていた――。

怖い彫刻の表紙からはさっぱり内容が想像できなかった。そもそも「悼む(いたむ)」って何て読むの?って感じだったんだけど。

生きる事と死ぬ事を真面目に考えさせられる感動作品だった。

主人公は亡くなった人を忘れない為に、死者を悼む旅を続ける。全く自分に関わりの無いでも、死者の居た場所を尋ねて、訳隔てなく悼む。
人はどう死ぬかより、どう生きたかが大切なんだと。人の死の重さに差は無いと。そんな作者のメッセージが伝わってくる。

でも人は忘れる事で前に進む事が出来る。悲しみを忘れる事が出来るから、新しい喜びを求めて生きる事が出来る。と思う。
「忘れる」事は人に与えられた素晴らしい機能の一つだろう。

「誰に愛され、誰を愛し、誰に感謝されたか」
主人公は、どんな死に方をした人でも、それにあてはまる点を持っていると言い、それを胸に死者を悼み、いつまでも忘れまいとする。
でも死者の事を忘れるなというのではなく、誰かに愛され、誰かを愛し、誰かに感謝されて生きよと、そんな風に感じた。

読んだときの年齢によって、この話の捉え方は変わると思う。
身近な人の一周忌が近く、今のこの年齢で読めた事はよかったと思う。
また何年か後に読んだら、捉え方も大きくは変わらないだろうけど、違った感じを受けるかもしれない。

そんな風に、何年か経ったらまた読もうかな、と思わせる話だった。

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コメント

読んでくれたんだね!
毎日、いろんなところで、たくさんの人が亡くなってるわけだけど
新聞やニュースでみたら、亡くなった人の背景とかわからないから
ひどいことがおきたな~と思ってもそれで終わってしまう。
でも、それが自分の周りに起きたこととなると、全然捉え方がかわってくる。
死というものが与える影響を思い知ったな・・・。
あたしも去年、今年はいろんなことがあったから、この本読んで
良かったとおもとこもあるんだけど、強烈に自分の精神に影響与えられちゃって
夢でうなされたことが何度もあったよ。
寝る前に読む自分がいけないんだけど・・・。

シロミババァ>
いつになく真面目なコメントしてますね。
私もいつになく真面目に書いちゃいました。

続いて「静人日記」も読んでみるよ。きっと静人視線で見た話なんだろうね。

クリスマスの忘年会は来るのかな?ん?
「シロミババァ」はbyへそGなんであしからず。

まったく、へそは口が悪いねぇ。
でもね、あれは愛情の裏返しなんだよ♡

ついつい、まじめな部分が・・・隠しきれないんだよねぇ。

忘年会は参加するつもりだよ!
ダンナは不明・・・(笑)

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